Nike Man ～LL. Cool J のボディーを目指して～ Season3

　研究チームは今回の研究を実施するにあたって、6806名のドライバーと3403件の衝突事故の情報を集め、分析しました。調査対象者のうち18パーセントが肥満、33パーセントが過体重、46パーセントが健康的な体重でした。
　「肥満」と分類されたのは、BMI指数が30以上の人です。体重を、身長の二乗で割った数値であるBMI指数は、肥満度を測る上で基準となることがよくあります。
　この指数が35以上ですと「かなりの肥満」、45以上は「超肥満」とみなされます。
　今回の分析の結果、BMI指数が40以上という極度な肥満のドライバーは、健康的なドライバーよりも事故で死亡する確率が80パーセントも高いという結果になりました。

　BMI指数が低くなるほど、死亡リスクも低くなるという結果になりましたが、それでもBMI指数が35以上40未満のドライバーは51パーセント、30以上35未満のドライバーは21パーセント、死亡リスクが高いという結果になりました。

　この大きな差は一体どこから生じるのでしょうか？　

　肥満のドライバーの死亡リスクが高くなる理由については「柔らかい体内組織のせいで、骨盤周りのシートベルトの締まりがにぶくなるため、前方に身体が投げ出されてしまう」と研究者は説明しています。

　通常、車のデザインは、平均的な体格のドライバーにフィットするように設計されています。


　もしかしたら、肥満ドライバーの死亡リスクが高いという今回の研究結果は、自動車の設計にも将来影響を与えることになるかもしれません。

　しかし、肥満のドライバーに設計を合わせたら、今度は痩せているドライバーに対するデメリットが増えかねないというジレンマも生じます。むしろ、今回の研究結果によって肥満の恐ろしさに対する認識が高まることを期待したいところです。



■ Fat drivers are 80% more likely to die in a crash － Mail Online